今回のFX規制の中で、私たちトレーダーにとって大きな足かせとなるのが、レバレッジ上限が25倍までと設定されることです。現時点(2010年4月)ではまだ適用されていませんが、このルールは2009年の8月3日に公布されたもので、1年の猶予期間を経て2010年の8月1日から実施されます。ただ、最終的に上限は25倍とされてしまいますが、施行から1年間まで、つまり2011年の7月までは移行期間として上限50倍までは認められるとのことです。
なお、正確に表現するとすれば、新規の取引時には取引額の4%(移行期間中は2%)以上の証拠金を預託しておくこと、さらには毎営業日の証拠金率判定時刻には、実預託額が必要とされる4%(移行期間中は2%)以上の証拠金を預託しておくことが求められます。これに満たない場合は速やかに、追加の証拠金を入金する必要があります。
新規の取引を開始する時に規定の証拠金が必要なだけではなく、評価損を出してしまった時には追加の入金が必要なことを覚えておきましょう。
ただ、この制限は小口の資金でハイリスクな投資をすることが難しくなっただけともいえます。ある程度まとまった資金を用意すれば、問題なく資産運用できますので、余裕を持ってトレードに取り組むようにすれば良いだけの話と考えることもできます。
このようなルール化が行われてしまった背景には、トレーダーの要望に応えていくために、業者側がレバレッジのレートをどんどん高めていったことがあります。例えば100倍が最大だったのを、一気に600倍にまで広げるといったように、エスカレートする傾向に歯止めをかける目的もあったのでしょう。
また、2008年秋のリーマンショック直後に起きたような為替相場の急変局面があると、ロスカットに失敗して資産を大きく減らしてしまうケースが多発し、中には破産してしまう人すら出てきたこともありました。こうした事情も背後にあったのかもしれません。
いずれにせよ、あまりにレバレッジが高くなり過ぎると、ゲーム感覚でトレードして破産する人が出てくる社会的なリスクも高まるわけですから、金融庁の判断にもうなずける部分はあるといえるでしょう。
とはいえ、最大25倍という極端ともいえる上限設定については、不満を感じている方も少なくないことと思います。