「法改正で業界健全化」のページで、FX会社の中には顧客から預かった資産を自分で運営してしまう会社があったという例を取り上げました。そして、そうした会社がトレードに大失敗をして、破産に至ってしまうようなケースも出てしまいました。2007年10月に表面化した、エフエックス札幌という会社の事件です。
顧客の資産を分けて管理するのはもちろん、信託銀行などに預けておけば、このような馬鹿げた話は無かったことでしょう。そういった事例からの反省もあって、信託保全の義務づけは決まったのかもしれません。
また、規制の話が出始めたのは2009年4月の話になるのですが、その前年の秋にはリーマンショックがあり、急なドル安・ユーロ安で個人投資家にも自己破産に陥ってしまった人も出てきたようです。最大レバレッジの制限・ロスカットルールなどの話が出てきた背景には、その対策の意味もあったのではないかと個人的には推測しています。
今回の規制の話が公にされたタイミングは2009年の4月でしたが、実際に規制案として登場したのは2009年5月のことになります。このあと、パブリックコメントで規制案の是非を問われたわけですが、この時点では反対が大勢を占めていたはずです。というのも、市場調査・調査分析で高い実績を持つ矢野経済研究所が独自にネットリサーチで調べた結果によると、「規制に反対」とする人が78.8%にまで上っていたからです。
しかし、結果としてパブリックコメントの反対を押し切るかたちで、規制は決行されてしまいました。このような経緯で今回のFX規制は公布されてしまったのです。